できっこないをやらなくちゃ

早稲田大学文学部中国語中国文学コースのキャプテンが綴る日常と非日常

くりこま高原でミル栗スマスパーティーを開いたらクリぼっちになった その2

前回の記事を未読の方はまずこちらから。

 

朝起きると14時前だった。

 

 

ん?

あれ?

 

あれ、7時半にここ出るんじゃなかったっけ?

 

あれ?なんで俺1人だけなん?

 

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「起きなかったので先に帰ります。

キャプテンなら強くなってください。」

 

まじで?俺置いてかれた?

 

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しかも携帯を見ると充電が1パーセント。

前日にケーブルが壊れてしまったので、携帯の充電もできない。

 

この1パーセントでゲストハウスのオーナーさんに電話しなければっ!と思い急いで電話をかけるものの充電が切れてしまった。

 

詰んだ。

 

くりこま高原の山中に置いていかれてしまった。

 

とにかくくりこま高原駅まで行くしかない。

 

オーナーさんの実家がゲストハウスの向かいにあることを思い出したので、行ってみたが、誰もいない。

 

恐らくどこかに出かけてしまったのだろう。

 

時間が無い。ヒッチハイクしかない。

 

くりこま高原駅まで」とスケッチブックに書き込み、ゲストハウスの前で身体全体を使って訴えかけた。

 

通る車はそう多くはない。

 

1台1台本気の勝負だ。

 

まず1台目軽トラが来た。

 

一通り話を聞いてもらったあと、

「忙しいんだよ」となぜかキレられた。

 

僕が置いていかれたことを泣きそうにながらも話したにも関わらず、軽くあしらわれてしまった。

 

でも確かに時刻は14時過ぎ。

みんな仕事中だ。

 

5分後に2台目のトラックがやってきた。

 

僕はトラッカーが100メートル先にいる時からすでにジャンプしてアピールした。

 

遭難した人間のようである。

 

車通りは少ないが、人も僕しかいないため、トラックは泊まってくれた。

 

事情を話すと、乗ってけ!と言ってくれくりこま高原駅までとりあえず行けることが決まった。

 

携帯の充電器が欲しいため1度コンビニで下ろしてもらい、ケーブルを購入した。

 

おっさんと熱い握手をしてバイバイして、すぐに駅内に歩いた。

 

次の新幹線は15時59分。

 

よしこれで帰れる!

 

その時、やばいことに気がついた。

 

金足りない。

 

新幹線は11500円。

 

僕が持っている現金は8000円ほど。

 

先日デビットカードを落としてしまって以来、僕はクレジットカードやキャッシュカードを持ち歩くのをやめていた。

 

つまりお金が下ろせない。

 

実はクリスマス当日、夜19時から女の子とご飯を食べる約束をしていた。

しかもそれはいきつけの老北京で、老北京のママにもそれを伝えていた。

 

僕はなんとしても東京に帰らなければいけない。

 

もしその約束がなければ、どうにかして仙台に行って、高速バスか金券ショップで18切符でも買って次の日に帰ればよかった。

 

しかし、僕はどうしても帰らなければいけなかった。

 

もうくりこま高原から新幹線に乗るしかない。

 

頭をフル回転させて、たどり着いた結論は投げ銭だった。

 

 

僕はトイレに駆け込んで、一瞬でサンタのコスプレに着替えた。

 

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僕は乞食サンタと化した。

 

やるしかなかった。

乞食をしてでも僕は絶対に帰ってあの子と中華料理が食べたかった。

 

すぐに老夫婦が近付いてきて、どうしたの?と聞いてきたので、

「昨日友達とクリスマスパーティーをゲストハウスでやっていたら、置いてかれちゃって、プレゼント配りすぎてお金もなくて、カードとか家に忘れちゃって、それで夜19時から大切な彼女とのデートがあってお店も予約してて、助けてください。」

 

こんな感じで無茶苦茶に喋った。

気がついたら彼女がいることになっていた。

 

すると老夫婦は黙って5000円を渡してくれた。

 

 

僕は、思わず泣いてしまい、連絡先教えてください、無事に帰れたらお礼の電話かけたいですと言うと

「いいよいいよデート楽しんできなさい」と僕に言った。

 

世界は優しさで溢れている。

僕はやはり性善説を唱えたい。

 

すると近くにいたおっさんも近付いてきて、「サンタなのにお金もらってんのか!笑」と話しかけてきて「ほらよ」と僕に1000円を差し出した。

 

こんなに簡単にお金を貰ってしまっていいんだろうか。

 

僕はなんのパフォーマンスをした訳でもない。

 

せめて何かサンタとしてプレゼントしよう、そう思った僕は、リュックから袋を取り出した。

 

これはメルカリに出しても売れなかったものを詰めてきた袋で、話しかけられたら誰にでもプレゼントしようと思って持ってきたものだ。

 

仙台駅でフリーハグをしている3人組を見かけた時にも、トランプや本を僕はぷれぜんとしていた。

 

僕はおっさんに映画「十戒」のDVDをプレゼントした。

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するとおっさんはもう1000円僕にくれた。

 

これで帰れる。帰れるんだ!

 

新幹線のチケットを買って、安堵した僕は携帯を充電した。

 

太陽から心配のLINEが来ていたので、新幹線に乗った後に、「お金無くて帰れない」とさらに心配をさせようとした。(ただのかまちょ)

 

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LINEのアルバムを見てみると、やつらはしっかり僕を省いて集合写真を撮っていた。

 

一方その頃の僕はと言うと、

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僕の睡魔も恐ろしいが、くりこま高原に置いていこうというやつらは悪魔だ。

 

でも僕は思う。

何が起きるかわからないコミュニティだから僕は大好きなんだ。

 

予定調和なんて一切ないコミュニティだから僕はワクワクするんだ。

 

僕はその日は少し怒っていた。

さすがにこれはやりすぎだと。

 

でもいいんだ。

 

やりすぎるくらいがちょうどいいんだ。

 

結局こうやってブログのネタにもなるし、やってはいけないことをやってしまう。

 

そこがとても魅力的なんだと僕は思う。

 

当日太陽からの電話を無視していたので、次の日かけてみると

 

「起きなかったお前が悪い」

 

なるほど。確かにそうだな。起きなかった俺が悪い。自己責任だ。

仙台に遅刻してきたやつに時間厳守を訴えた僕が朝起きなかった。

 

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ならば、僕も太陽が宿に忘れて行ったこのCOACHの時計をメルカリに出品することとしよう。

 

「置き忘れたお前が悪い」

 

 

年越しパーティーでは置いていかれないようにちゃんと起きたいと思います。

 

ピース。