できっこないをやらなくちゃ

早稲田大学文学部中国語中国文学コースのキャプテンが綴る日常と非日常

もう松屋には行かないことに決めた

僕が極度の松屋愛好者であることはみなさん知ってることと思う。僕と松屋の出会いは小学生の頃だった。いつも父親が連れて行ってくれていた。当時は牛めし(牛丼と表記しては行けない)の並でお腹がいっぱいで紅しょうがも食べなかった。

 

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父はいつも牛焼肉定食を食べていた。それ以外食べているところを僕は見たことがない。

中学生になり、父親と行くことはもうなくなったが、僕は友達と行くようになった。色んなメニューを食べてネギ塩豚カルビ丼が1番美味しいという結論に至り、僕は紅しょうがを肉が隠れるまでのせ、それをいつも食べていた。

 

高校生になっても松屋愛はとどまるところを知らず、模試の帰りよく1人で食べていたものだ。模試が終わると、松屋を食べて、そして銭湯にいって空を眺める、これが僕の習慣だった。

 

家から3分のところに松屋があるからこんなに松屋のことが好きになったのだろう。あそこにすき家があればすき家のことを僕は愛していたと思う。なか卯だとしても。

 

大学生になると松屋で酒を飲むようになった。飲みの帰りに、地元の友達を呼んで、そこで安い生ビールとハイボールを飲んだ。紅しょうがにフレンチドレッシングをかけたものをつまみにして。すごい疲れた顔をしたサラリーマンや、薄汚れたおじいさんなどがいつも25時の松屋には集まる。よく話しかけられたこともある。夜中の松屋は不思議なところだ。僕はそこに生と死を感じない訳にはいかない。そして「人生」を感じるのだ。生きとし生けるものの全てが深夜の松屋には詰まっている。夜ハイボールを飲んでくだらないことを考えながらおっさんたちの会話を聞いたりするのが僕は好きだった。

 

松屋は間違いなく僕の生活に溶け込んでいた。

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松屋のスタンプだって持っている。期間限定メニューが出ればお金が無くてもその日のうちに食べに行った。あれがめちゃくちゃ好きだった、なんだっけ、ネギと鶏のなんとかなんとか。

 

僕は松屋とともに成長してきた。ちんげが生えてない頃から通い続けているのは松屋コメダ珈琲くらいだ。

 

僕のTwitterのメディアの欄を見てみると半分くらいが松屋の画像だ。

海外に旅行に行く前には必ず松屋で食事をし、山登りに行く前も食べた。

間違いなく松屋は「僕の食卓」であった。ホームステイよりホームを感じ、店長らしきおばさんには完全に顔を覚えられていた。松屋で「いつもありがとうございます」と言われた程だ。

 

 

 

さてさてこんな松屋愛を語っておいて、どうして「松屋に行かないことに決めた」だなんて言ってるのかそろそろ気になってきたことだろう。

 

僕は昨日中文に新しく入ってきたやつと一緒に朝まで鳥貴族で飲んでいた。

グワングワンしてる頭の痛みをなんとか我慢し、始発に乗り込み、山手線を3周か4周して、電車も寝過ごして柏で降りるところを土浦まで行ってしまい、地元についたときには10時半だった。

 

そのまま僕は取り憑かれたかのように松屋に入り込んだ。迷える子羊のように。

 

いつものおばさんがいた。相変わらずバカみたいにでかいこえで一生懸命接客をしていた。

 

そして新メニューの「ゴロゴロ煮込みのチキンカレー」を食べた。いつも期間限定メニューを食べて「あーあネギ塩豚カルビ食べればよかった」と後悔するのだが、今回もしっかり後悔した。もういい加減落ち着くべき時が来たのではなかろうか。松屋に対する探究心を捨て、ネギ塩豚カルビ丼だけを食べるようになってもいいんじゃないか。

 

なんの迷いもなく牛焼肉定食しか頼まなかった父親のことを思い出した。あいつはもうその境地まで到達していたのだろう。

 

僕もハタチになりもう松屋を追求する青春にさよならしなければならない。

そんなことを考えていたら急に腹が痛くなって半分くらい味噌汁を残したままトイレに行った。

 

 

そして席に戻ると何も無かった。僕のリュックだけがぽつんと残されていた。

最後にあの味噌汁を飲むことだけを楽しみにワクワクしながらトイレから出てきた僕に突き立てられたのはあまりにも悲しい現実だった。

 

一体自分は今まで松屋に何を求めていたのか。松屋に青春もくそもあるか。松屋で生と死を感じるわけないだろ、何を言ってたんだ俺は。

なにがアットホームだ。トイレにいったら食器が下げられてしまうお店のどこがアットホームなんだ。

 

何もかもバカらしくなった。

長い付き合いだった、もう何も思い残すことは無い。もう僕は松屋に行けない、行かない。

 

さよなら僕の青春、さらば僕の松屋

 

ピース。