できっこないをやらなくちゃ

早稲田大学文学部中国語中国文学コースのキャプテンが綴る日常と非日常

中文合宿でMIPを取ろうとした、しかし挫折した

中文系ブロガー、しゃおじょんです。

 

五日から八日まで僕の所属する中国語中国文学コースの全体合宿に行って来たので、忘れてしまわないうちに書き留めようと思う。

 

去年の中文合宿、僕は寝坊した。

僕は朝早く起きるのがとても苦手なため、だったら寝なければいいというライフハックを持っているのだが、去年それで朝5時まで地元で飲んで家に帰って荷造りをしている間に寝てしまったのだ。

 

そして集合時間頃に一度起きてラインをチェックしてみると、すでにバスは出発していて、一言で言うと”詰んだ”わけだ。

 

途中だった荷造りを済ませると僕は渋々家を出て柏駅で青春18切符を買って、鈍行で軽井沢に向かうことにした。

 

横川駅までつくとそこからはバスで行くしかなく、1時間ほど川で一人でバタ足をしたあと僕は3時間ほど皆に遅れて軽井沢セミナーハウスに到着した。

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中文合宿では表演といって中国語でパフォーマンス大会が毎年行われる。

去年僕の班は斎藤さんが班長で「西遊記」を演じた。

 

 

僕は斎藤さんの無茶振りで中国語でサンシャイン池崎のモノマネをさせられることになった。

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二日目の朝僕はウイスキーを飲んでドーピングをし、迫真の演技で最優秀男優賞をもぎ取った。
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そして班も全体で一位になった。

 

 

そして、今年

 

僕は班長になった。中文のキャプテンとして最高の表演をして、団体一位はもちろん、それだけではなくMIPを僕は狙っていた。

 

MIP

 

most impressive player (綴りあってるかわからん)

 

それは中国語の発音でも演技の良さでもない

 

目立ったもんがちだ

 

これは中文合宿に挑む全てのものたちが喉から手と足とうんこが出るほど欲しい賞なのである。

 

去年は僕の班の斎藤さんが選ばれたのだが、今年はこの中文を愛し、中文に嫌われた男であるミスター中文であるしゃおじょんが絶対に取りたい。いや取らなければならない。中文で僕は強くなった。この中文合宿が終われば、僕はキャプテンを引退することになる。

 

最後に、有終の美を飾りたい。

 

僕は七月全ての時間を表演の準備に使おうと思っていた。しかし、親に家を追い出されてから今までの人生では考えられないくらい何故か忙しくなってしまいほとんど準備ができなかった。

 

結局決まったのは

一休さんを演じる、ただそれだけだった。

 

前日になり、ようやく僕は脚本を考え始めた。

そしておそるべき案が浮かんでしまった。

 

それは表演中に公開坊主にしてしまう、というものだった。

 

一休さんを演じるためだけに公開坊主

 

きた 

みた

かった!

 

僕は中文のカエサルとなった

 

これでMIPは間違いなく僕のものだ

 

公開坊主をやってMIPを取れないわけがない

ここまで身体を張ってMIPをもらえなかったら中文を僕は許さない

 

僕は一人ニヤニヤしていた

 

勝利を確信した僕は脚本を作ることなく、朝まで早稲田で飲むことにした

 

バスに遅刻しないためには、早稲田で朝まで飲んでいれば、絶対に去年のように遅刻することはない

 

去年は「用意されたバスに敢えて乗らない 人生は敢えての連続」なんて本田圭佑botの影響を受けたツイートをしていたような気がするのだが、今年はバスに乗りたい。

 

合宿の前日にエースのはいぐ〜と後輩の沼田とサイゼリヤで飲み、僕たちはカラオケでいつも通りふるちんでカラオケに行った。

 

そのあとドン・キホーテで酒とツマミを買い込み、朝マックを食べ、僕たちはヘトヘトの状態で文キャンの前に向かった。

 

戦場である軽井沢セミナーハウスに到着すると、早速我々はそれぞれの班に別れパフォーマンス大会の練習をすることになった

 

僕の班はまだ脚本を考えていなかったのだが、適当に僕が考えそれを中国語が得意な同期に翻訳してもらった

 

まあ内容はどうでもいい

 

とにかく、坊主だ

 

坊主にすればMIPは取れるんだ

坊主にしなければMIPは取れない

 

そして僕は去年の中文合宿からあることを学んでいた

 

それは内容は簡単でもいいからしっかりとセリフを暗記し、詰まることなくわかりやすくてダイナミックな演技をすることが大事だということだ

 

できあがった実際の脚本はこれだ

 

 

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 簡単に日本語に訳すと

 

ナレーター:私たちの表演のタイトルは一休さんです

まず、本当の一休さんを演じるために彼らを一休さんに変えなければなりません

あなたたちはこれが何かわかりますか?(バリカンを見せる)

そうです!これはバリカンです!

しゃおじょん、じょんゆあん、そこのふたり!こっちに来なさい!

 

しゃおじょん&じょんゆあん:嫌だ!嫌だ!

 

沼田:早くしろ!僕たちには時間がないんだ!(二人を連*行)

 

しゃおじょん&じょんゆあん:みんな助けてくれー!

 

いなちゃん:うるさい、お黙り!(いなちゃんに罵られてちょっと嬉しい)

 

じょんゆあん:ちょっと待ってくれ、僕はこれを持っている(坊主のカツラ)、だから髪を剃る必要はない!

 

しゃおじょん:まじかよ!お前だけずるいぞ!

(ここでしゃおじょんが髪を剃られる、ここはアドリブ)

 

ナレーター:準備は整いました、早速始めます

一つ目のお話は、楊先生の屏風です。

 

殿:聞くところによると一休は随分と頭がいいらしい、よし試してみるか

わしは困ってることがあってな

 

一休:と、言いますと!

 

殿:この楊先生が屏風から出てきて毎日中国語を教えてくるんじゃ、だから夜眠れんのじゃ、わしはこいつが嫌いじゃ

 

一休:なるほど、私は楊先生を捕まえますよ。ではまず殿様この屏風から楊先生を出してください

 

殿:そんなことできるわけなかろう

 

一休:では楊先生は屏風から出てこないのですね!?

 

殿:お見事!

 

翻訳飽きたから二つ目の話は省略

橋の端を渡らずにきましたってやつ

 

 

 

 

練習の雰囲気はいい感じで、同期1人と後輩3人みんながしっかりとやってくれた

 

班としての賞も狙える、そう思った

 

表演は2日目の朝に行われる

 

1日目の夜の飲み会である程度の主力メンバーを潰しておこう、と思ったら僕が1番最初に潰れた

 

 そして二日目の朝通し練習をしてだいたい出来上がった

あとは本番、大きな声ではっきりと演技するだけだ

 

僕が緊張でうんこしている間に、順番は決まっていた

6班あるのだが6番目 つまりトリというわけだ

 

よし、きた

最後に坊主パフォーマンスでオーディエンスの度肝を抜く

そしてそのままMIP間違いなし

 

僕は高みの見物で他の班の発表を見ていた

僕より目立つ奴はいなさそうだ

エースのはいぐ〜が率いる班は桃太郎桃太郎という名のアベンジャーズを僕たちの班の前に演じた

 

正直かなりクオリティーが高く班としてはこれには勝てないとその時僕は確信した、それでもMIPはいける、これならいける

 

そしてついに僕たちの番が来た

僕は中文Tシャツの上に袈裟もどきの幽霊のコスプレを身に付けた

 

坊主にする瞬間どよめきが起こった

 

「あいつまじでやんのかよ、やべえな」

そんな声がいたるところから聞こえた。

 

やるんだよ、これが中文魂なんだよ

合宿の前日に彼女に坊主やめてって言われても俺は坊主にすんだよ

 

ウメハラが観客席から飛び出して来て僕の頭を刈り上げた

そして僕は一年ぶりに坊主になった

 

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僕は勝ちを確信し、そしてパフォーマンス大会は終わった

あとは酒を飲むだけだった

 

三日目の朝、表彰式

 

まずチームの順位

3位から発表されるのだが、僕たちは一番最初に呼ばれた

3位・・・

 

まあ仕方ない

今年はどこの班もクオリティーが高かった

 

最優秀男優賞、熱演賞、僕が取れそうな賞は他の人が取っていった

 

よし、MIP確定だ

 

もうこれでMIPじゃないわけがない

 

最後にMIPの発表があった

 

千野:今年のMIPは・・・・・

 

僕は立ち上がった

どうせ俺だ、わかっている、みなまでいうな

 

千野:2年の武井くんです

 

 

 

は?いや、は?

 

ま?

 

そんな、バカな

 

このキャプテンが個人賞なしだと?

 

ここですかさずウメハラが一言

 

「しゃおじょん泣くなよー」

 

うっせーよ、涙も出ねえよ

 

え、俺の髪の毛返して?

お願いだから一日前の髪型に戻して?

 

二万までなら払うから、髪の毛を返してください

 

僕の頭は一週間貯めて出した精子のように真っ白だった

 

千野:今年は特別賞があります、熱愛中文賞です。三年のしゃおじょん君

 

 

僕の世界は一気にモノクロからフルカラーになった

 

なーんだ、千野先生、わかってんじゃん

まさか僕のために新しい賞を作っちゃうなんて、僕はやはり中文に愛された男だったんだ

 

前に行くと僕たちが表演のために作った千野先生の似顔絵を取り出して、

これとキスをしなさい、という

 

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僕はわけがわからなくなって千野先生に全力で舌を絡め、濃厚なDKをした

 

中文の、味がした。

 

ピース。